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時代の流れと世界初ロボットホテル
 旅行会社HIS社が取り組んでいる世界初ロボットホテル、「変なホテル」。
ハウステンボスやラグーナテンボスといったリゾートホテルに加えて、銀座、
舞浜など首都圏に複数施設、大阪に2施設、博多にも、更に金沢に開業予定…
と気がつけばチェーンとして拡大の一途である。

 私は、学生にこれまで職業選択などのテーマで「人が行ってきた仕事がAIや
ロボットに置き換えられる」時代の到来と、これからの仕事選びでの参考とし
て、特に、ホテル業界志望の学生も多いので、この変なホテルは身近な例とし
て話しやすかった。

 ところが、一部報道によれば、そのロボットの“リストラ”が始まっている
という。従来は27種類243体のロボットが業務に従事していたが、最近は16種
類85体に削減されていねという。種類して4割減、個数にして7割減と、新聞の
見出し風で言えば大“リストラ”である。

 ロボットの種類・個数削減の理由は、メンテナンスの手間だという。簡単に
言えば、ロボットも歳を取る、老朽化するということだ。人間と同じ現象に陥
るということである。

 考えてみれば当たり前で、何らかの手立てを講じずに無制限に働き(動き)
続けることはありえないし、機械である以上、エネルギー補給、点検、クリー
ニングといった保守メンテナンスは不可欠であろう。

 とはいうものの、やはり世界初のロボットホテル、ロボットがお出迎えする
ホテルとしての目新しさ、奇抜さなど宣伝性はもちろんだが、省人化の効果も
大きく、時代の流れであろう。

 だが、学生へのインパクトはリストラ報道で多少減退気味なので、最近では
「Amazon Go」を中心に話をするようにしている。


             (2018/11/19 人材開発メールニュース第999号掲載)


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