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「就活は楽」とはいえない採用選考(1)
 文部科学省と厚生労働省が5月18日に発表した30年3月卒の大学生の就職率は、
前年同期比0.4ポイント増の98.0%で、平成9年の調査以来過去最高となったと
いう。就職しやすい環境ということで、大学生の就職希望率も75.3%と過去最
高を更新したそうである。98%はほぼ全入に近く、そうそう希望をいわにけれ
ば“全入”の時代に突入したといえる。

 とはいうものの、それなりの規模やレベルを目指すと「就活は楽」とはいえ
ない。

 例えば適性検査。足切りや求める人材の客観的な評価で導入している企業は
多いが、かつてのようなSPI、CABGAB全盛のそれもペーパー受検など過去の話、
最早日本昔話の感がある。テストセンター方式という指定された会場での受検
は当たり前、SPI-3、玉手箱を初めとしたWebテストが主流になりつつある。

 加えて、TG-WEB、WEB-CAB、WEB-IMR ESP、TAL、CUBIC、SCOA-A(P)、IMAGES
(P)、GFT(P)、SPI-N、SPI-R、OAB、TAP等、さまざまな適性検査が導入さ
れている(※Pはペーパー検査)。加えて、SPI+TALなど、学力での足切りを
したうえで、正確や個性などを更に掘り下げて評価するといった組み合わせも
出てきている。

 売り手市場とはいいながら、評価プロセスでは決して学生にとって楽ではな
いのも実状である。


             (2018/09/10 人材開発メールニュース第989号掲載)


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