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世相を反映、「今年の新入生のタイプ」
 毎年、4月の風物詩ではないが、日本生産性本部が発表していた「今年の新
入生のタイプ」の命名、どのような経緯かわからないが、今年から産労総合研
究所という機関が発表されることになったという。

 その第一号の命名は「SNSを駆使するチームパシュートタイプ」−SNSを活用
してグループの協力関係を作りスピーディーに活動−オリンピックで金メダル
を獲得した女子チームパシュートの話題性も盛り込んでの命名でもあり、毎年、
「うまいなあ」とうなるばかりである。

 売り手市場傾向を追い風にスピーディーに就職活動を終える、少数の仲間同
士でSNSを活用し、綿密な情報交換で協力関係を構築し就活を進めるといった
背景があるのだという。もしかしたら、それなりの企業にも入れる時代、社屋
やオフィス、社員食堂などのインスタ映えも含まれているのどはないかとも感
じている。

 ところで、この新入社員のタイプ命名、いつから始まったかご存じだろうか。
1973(昭和48)年が第一回目で、そのときの発表母体は現代コミュニケーショ
ンセンター、坂川山輝夫氏が発表していた。記念すべき命名第一号は“パンダ
型”−おとなしく可愛いが、人になつかず世話が大変−とのこと。ちなみに、
前年の1972年11月5日に、上野動物園でジャイアントパンダのカンカンと ラン
ランの一般公開が開始されたのであり、まさにブーム、世相を反映している。

 坂川氏による命名発表は2002年まで、2003年から日本生産性本部からの発表
に変わった。そして、今年から産労総合研究所へと受け継がれてきたといえる。

 世相を的確に反映させて45年…各年を事細かに見ることもなかなないが、当
時22歳で入社した人も、定年を迎えている訳で、現役であれば自分も含めて45
タイプの新人を見てきたことになる。
 年月の重みを改めて感じる。


             (2018/06/11 人材開発メールニュース第977号掲載)


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