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何のために採用するのか
 以前と比べると就職活動で学生の方々がリクルートスーツを着ている期間が
短くなっている印象を受けます。売手市場を反映して、応募する企業も減少し、
かつ応募先で内定をもらえる確率も増えているため、短期決戦が進みリクルー
トスーツに身を包む?期間が短くなっているようです。

 企業(採用)側からすると、目的に併せて採用活動のやり方を都度変更して
いく必要があります。こんな学生が欲しいと採用したい人物像を明らかにする
ことも必要ですが、採用が上手くいっている組織とそうでない組織の違いの一
つとして、採用目的に関する熱量の違いが挙げられます。「どんな人が必要か」
も勿論大切ですが、採用市場の競争が激しくなる中で、「なぜ必要か」がはっ
きりしなければ、活動しにくい時代であるとも言えます。

 「なぜ必要か」が明確になると、採用から活用までが一つのストーリーとし
て語られ、具体的なアイデア・アクションが次々に生まれます。逆に上手くい
っていない組織は、採用とその後の入社・活用がつながりを持ったストーリー
になっていないことが多く見受けられます。採ることしか考えていなければ、
マーケットが小さくなればなるほど、採用することが困難になります。困難な
環境で目的がはっきりしていなければ、どんどん採用に携わる人(人材)が疲
弊していく確率が高くなります。担当者が疲弊していくと…、当然悪循環が起
こります。

 採用は何かを実現するための手段の一つです。もう一度「何のために採用す
る」か目的に併せて見直し、方法を組み直すことも必要ではないでしょうか。


             (2018/05/21 人材開発メールニュース第974号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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