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主役不在の議論・学生の就活ルール見直し
 またもや、主役不在の議論が始まった。
 経団連は三月の会長・副会長会議で、学生の就職活動ルールの見直しに着手
したという。有名無実化して、いまさら建前としても「ルール」になっていな
いものを「ルール」というのも納得いかないが、そもそも新卒に限ったルール
が必要かも根本から見直す必要があると感じている。

 現状、経団連では、1.採用面接と説明会の解禁を三月に一本化。現状、説明
会解禁は三月、面接は六月実態は、実質的な説明会は三月以前、面接は三月か
らスタート。2.ルールを「一つの目安」と緩める。現状と何ら変わらず。目安
にしているのは就職情報会社の合同セミナーなどの開催時期だけ。3.採用面接
を六月から四月に前倒し。現状より後退、三月に前倒し進む。4.ルールの廃止。
 以上4つの案を軸に今後、検討を進めていくという。個々に簡単なコメントを
つけたが、4の廃止以外、どんなルールにしても守られることはないだろう。

 外資系など経団連未加入の企業は全く制約を受けていないし、未加入のIT系
の大手が一番先行し強力な採用をしている以上、対抗するにはルールなど構っ
ていられないのが実情ではないか。

 そして、ここでの議論には更に中小企業が忘れ去られ、学生は常に不在であ
る。


             (2018/04/09 人材開発メールニュース第969号掲載)


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