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就職支援の現場から…上昇が続く内定率
 1月に発表された厚生労働省、文部科学両省が発表した今週卒業予定の大学
生の就職内定率が2017年12月1日時点で86%になった。前年同期比1.0ポイント
増で、同調査が始まった1996年以降の最高を記録したという。また、7年連続
の上昇で、この傾向はまだまだ続くだろう。

 景気の緩やかな回復、働き方改革での要員確保、団塊の世代の本格的リタイ
ア…要因は多々あるが、今年から18才人口が減っていく「2018年問題」がスタ
ートしていき、若年労働者そのものの確保が難しくなることで、中長期的な人
材確保の視点もあるといえる。因みに、今年の新成人は123万人前後、驚くこ
とに20年後の新成人は97万人、25-6万人の減少となる。

 大学の定員割れは改善されたとはいえ約4割、学校経営、塾・予備校、「は
れの日」問題はとんでもないことたが、子ども商売の大半に大きな影響が及ぶ。

 内定率に戻る。男女別の内定率では、男性85.2%、女性87%と、女性の内定
率の高さは今年も同じだ。最早、企業も男女といった性別の括りよりも、実力
や将来性などでの評価に至っているようだ。

 こうした環境であるが故に、学生には志望企業を一段、二段上げろと何度も
促している。最早、就職も基本は“全入”の時代。内定を取ることは比較的容
易。強い追い風を利用して「どこの内定」をゲットするか、それを強調してい
る。

 一方で、できることはたかがしれているーではないが、身の丈、諦観世代で
ある。視野や視座を変えるのは大変である。志望動機の添削をしていても、応
募先を見てため息がでることも…。


             (2018/02/26 人材開発メールニュース第963号掲載)


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