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モチベーションも含めた人的資源調達
 少し早い感じですが、今年最後のワンポイント・アドバイスです。
 皆さんにとって、どんな一年だったでしょうか?

 今年も「働き方改革」「採用」に関する話題が多かったと言えます。いずれ
にしても、慢性的な人手不足が懸念される中で、経営に必要な人材をどう調達
するのか、人事の課題というよりも経営の大きな課題としてクローズアップさ
れることが増えています。
 既に数年前から、人手不足に関しては予測がされていたこともあり、対応を
図ってきた組織も多い状況ですが、加速度的に進む人手不足に、戸惑っている
人事・人材開発の担当者の方も多いのではないでしょうか。

 自社に必要な人的資源をどう調達していくかについては、言い古された表現
ですが、量的側面・質的側面、両面から検討することが必要です。新卒に限ら
ず、アルバイト、パートも含め採用が難しくなっている中で、どんな人材をど
の程度確保するのか、目まぐるしく変化する労働市場の中で、改めてそれぞれ
の企業・組織に応じた調達方法が求められています。

 人材の量的・質的調達を戦略的に取り組むことが求められる中で、上手くい
っている組織においては、量的・質的に加えて+気持ち的な側面を重視してい
ると言えます。いわゆる「やる気」「モチベーション」と言われるものですが、
入って来た時のモチベーションをいかに維持・上昇させるか、保有する力を発
揮してもらうための仕組みづくりに積極的に取り組んでいます。働く人々の価
値観が多様化する中で、モチベーションをマネジメントする取り組みもさらに
多様化せざるを得ない状況が予測されます。

 景気や世の中の動向に限らず、経営に必要な人材、経営戦略を推進するため
に必要な人材を調達することが人材開発部門、担当者の基本的な役割です。調
達することが大変になればなるほど、いかに保有能力=実力を発揮してもらう
かが重要です。採用が難しくなればなるほど、採用以外の方法を構築すること
が求められ、採用以外の方法を構築できた組織が結果的に採用でも人気の高い、
アドバンテージがある組織になるのではないでしょうか。
 益々人材開発部門・担当者の戦略的な取り組みが求められる時代になると考
えられます。


             (2017/12/18 人材開発メールニュース第954号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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