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できる−できない、やる−やらない、会議
 ホワイトカラーの生産性が問われる場面で、会議の効率化、会議の生産性向
上が問われることが多くなっています。

 会議の効率化を考える上で、まず大切なのは、会議の目的です。会議の目的
を大別すると二つに分けることができます。一つは「できる」「できない」を
話し合う会議、もう一つは「やる」「やらない」を話し合う会議です。
 できる−できないを話し合う会議は、どちらというと可能性を探りながら情
報を収集、共有を図ることが中心で、一方、やる−やらないを話し合う会議は、
意思決定がメインになります。

 どちらも必要な話し合いですが、やはり目的を明確にすることが必要です。
情報を共有する場なのか、意思決定する場なのか、当然目的に応じて、出席者
や場所、時間が決まってくると言えます。

 しかし、会議が上手くいってないケースの多くは、本来は意思決定する場で
ありながら、できる−できないを話し合っている会議です。当然、着地点を見
出せなくなります。様々な立場からできる、できないという意見が飛び交い、
結果的に意思決定が先延ばしされることは、よくある話です。

 会議が効率的に行われている組織は、圧倒的に意思決定のスピードが速いこ
とが特徴です。やる、やらないについて話し合い、「やる」方向に決まったら、
徹底的にやるためにはどうすればいいかを話し合う展開になります。また一度
意思決定し、実行に移してダメだった場合は、すぐに中止・中断して再度意思
決定をする形ができていて、結果的に失敗が活かされやすい仕組みができてい
ます。

 少なくとも「できる−できない」を中心に話し合う会議なのか、「やる−や
らない」を中心に話し合う会議なのかを、整理するだけでもたくさん改善のヒ
ントが現れます。
 働き方を見直す上で、会議の在り方は今後ますます重要ではないでしょうか。


             (2017/10/09 人材開発メールニュース第944号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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