Back Number

ダイバーシティとタイミング
 雇用や人材に関する環境変化が激しくなり、ダイバーシティ、多様な人材を
活用しようという動きも活発化しています。地方においてもダイバーシティと
いう言葉を聞く機会が着実に増えています。

 ダイバーシティと言うと、元々は社会的マイノリティの就業機会を拡大する
意味合いが強かった感じですが、年齢・学歴・性別、価値観などを含め多様な
人材を積極的に活用しようと言う動きになっています。

 しかし、実際はダイバーシティに関する考え方も多様であり、比較的上手く
活用できている組織はダイバーシティに関する考え方も組織内で統一感があり、
逆に上手くいっていない組織は考え方そのものがバラバラな印象を受けます。

 またダイバーシティが根付こうとする組織とそうでない組織の傾向の一つと
してタイミング(時期)に関して許容であるかどうかということが挙げられま
す。例えば、一人の人材をバリバリ働ける人とそうでない人とヒトで評価する
のではなく、バリバリ働ける時期とそうでない時期というタイミング(時期)
で評価する考え方の有無が大きいと言えます。
 タイミング(時期)を考慮して、周囲の人々も含めどうマネジメントするか
という考え方が大切です。

 日本的なのかもしれませんが、これまでと同じように働けないようであれば
周りに迷惑かけるから辞める…そんな考え方が残っていることもあります。ま
た本人がそう思わなくても、何となくそんな空気感が残っている組織もありま
す。大事なのは、少し長いスパンで考え、できる時期とできない時期を組織全
体で補い合い、結果すべてのメンバーが力を発揮しやすい環境を作ることです。

 ヒトの単位で多様性を考えるだけでなく、一人のヒトの中にも多様性がある
と考え、タイミングをどう活かすかを考えると、もっと様々なアイデアが生ま
れてくるのではないでしょうか?


             (2017/07/10 人材開発メールニュース第932号掲載)
                          humanize:吉次 潤


Go to Back Number Index
Go to Top Page