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採用の目的・方向性を整理する
 人手不足を背景に採用に関する話題が尽きない状態です。採用に関する相談
を受けることも増えていますが、採用に関してまだ慣れていない組織の場合は
まず目的・方向性から整理することを勧めています。

 採用の目的・方向性は、大雑把に分けると、「強化・維持」と「変化」の二
つに分類することができます。組織を強化・維持するという方向性で考えると
できるだけこれまで似たような人材を採用した方が、強化・維持には効果があ
ると考えられます。一方、組織に変化を求めるためには、これまでと異なる人
材を採用した方が変化に結びつきやすいと考えられます。

 採用の対象も新卒中心・中途中心という進め方があります。強化・維持には
新卒中心、変化には中途中心で進めるのが一般的だと言われます。勿論、クロ
スして考える方法もあります。

 いずれにしても、組織をどうしたいかも含め、採用の目的・方向性を整理す
ることを勧めています。これまでと同じような人材を採るのか、これまでと異
なる人材を採るのか、それだけでも具体的な進め方は大きく違ってきます。

 「これまでと違う人材を採用したい」「もう少し定着を促進して辞める人を
減らしたい」という相談が増えています。そのためには、当然これまでとやり
方を変える必要があります。採用だけでなく、入社後の受け入れ・育成など社
内に変化が必要になります。当然、採用や人事の担当者だけでなく、経営全体
で変化を生み出すことが必要になります。

 もはや採用担当者や採用担当部門だけで対応できるものではなくなりつつあ
ります。経営全体で組織全体で採用を動かしていくことが今後益々必要になり
ます。


             (2017/05/15 人材開発メールニュース第924号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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