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働き方を考える〜見直し・改善等の取り組みから
 2月24日から鳴り物入りで始まった午後3時退勤の「プレミアムフライデー」、
期待したほどの効果が上がったのか、よくわからないままに2回目3月31日が先
日、終わったばかりだ。3月31日は期末、月末…企業によっては最終版の追い
込みをかける午後3時、本当に退勤できる会社は業績も生産性も余裕があるの
だろうと思ってしまう。因みに、私は両日とも仕事、仕事先の企業は「プレミ
アムフライデー?それどこの話?」という感じで、残業こそ少なかったようだ
が、しっかりと仕事に勤しんでいた。

 いささか旧聞になってしまったが、今年の春闘はベアは縮小気味な一方で、
働き方改革の一環として長時間労働の是正に注力する動きが目立った。その最
たるものはヤマト運輸の動きであることはいうまでもない。

 日本経済新聞のアンケートによれば、春闘での交渉内容で、ベアはもちろん
だが、働き方に関する取り組みが多く提案されたという。「仕事と育児。介護
の両立支援」38.2%、「36協定の見直し」20.2%、「在宅勤務の導入・拡充」
19.1%、「非正規社員の待遇改善」18%、「ノー残業デーの導入・拡充」11.2
%、「サービス残業の撤廃」9%、「所定労働時間の短縮」6.7%、「一定時刻
以降の残業禁止」6.7%、「勤務間インターバル制度の導入」4.5%といった項
目が並ぶ。改善されることが当然望ましいことだが、逆に見れば、厳然たる事
実としてこうしたものが蔓延っていたということだろう。

 それが、電通事件も一つのきっかけだが、人手不足で現有社員の囲い込みと
新卒・中途採用へのアピールも必要となったことも背景にあるのだろう。

 こうした見直し・改善や導入・拡充があっても、仕事が減るわけではない。
働く側の意識改革も求められる。


             (2017/04/17 人材開発メールニュース第921号掲載)


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