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人口減少・人手不足はピンチ?チャンス?
 今年も採用(就職)活動が解禁されました。採用活動も多様化していますが、
採用側からすると一つ一つのアクションから期待する学生のリアクション、量
そのものが減っている印象を受けます。今後の人口構成を考えると、同じよう
な考え方・やり方で進めようとすると、採用の難易度が上がっている印象を受
けます。

 以前から指摘されていますが、採用の成果を何人採用できたかではなく、採
用した人材が経営にどのように貢献しているかで判断する必要性が高まってい
ます。入社がゴールではなく、定着・活躍がゴールだという視点で、一年とい
うスパンで考えるだけでなく、少なくとも中期(三年〜五年)というレベルで、
採用の成果を判断する必要があります。

 規模が小さい企業であればあるほど、今後は採用時の候補者との接点は限ら
れてくると可能性が高いと考えられます。少ないチャンスを活かすのか、そも
そもチャンスをどう作るのか、今まで以上にアイデアと行動が求められます。
また、これだけ情報が氾濫する時代では、流行り・廃りの流れも速く、採用の
場面においても急に人気が上がることもあれば、逆に急に人気が下がることも
有り得る時代になっています。

 そしてその先には、会社の規模に限らず、コストをかけても人が採れない時
代がやってくるかもしれません。もうすでにそういう状況なのかもしれません
…、いずれにしても今まで以上に人事・人材開発部門(機能)の影響力が経営
に与えるインパクトが大きくなると予測されます。

 この状況を人事・人材開発部門(機能)に携わる人が、ピンチだと位置づけ
るのか、チャンスだと位置づけるかによって、人事・人材開発の手段や選択肢
が大きく変わり、結果として経営にも大きな影響を及ぼします。
 どれだけ真剣に「ヒト」のことを思える・考えるメンバーが存在するのか?
小手先の技だけでなく、真価・フィロソフィーが問われる時代になるのではな
いでしょうか?


             (2017/03/13 人材開発メールニュース第916号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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