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就職協定・解禁日を迎えて
 早いもので三月、春はすぐそこまで来ている。そして、就活も解禁日を迎え
た。当然のことながら大いなる“建前”の解禁日。企業への調査でも、「守ら
れていない(守っていない)」と大半の担当者が答えていたと記憶しているが、
『紳士協定』すらなっていないのが“現実(本音)”であろう。

 今年、私の教え子には「2月1日解禁と思え!」と檄を飛ばして、就活に突入
させた。2月中旬に、合宿で60人くらいの学生と一緒になったが、すでに二次
面接に進んでいる学生が2人、業界研究セミナーという名の実質的な会社説明
会は最早、定番。インターンシップは十分に解禁前の選考手段の一つ、面接な
らぬ、「面談」「交流会」「懇談」「意見交換」「対話」…言葉は変えても、
やっていることは既に選考活動の何者でもない。

 さて、百歩譲って、学業の関係やリクルートなど就職情報サイト側の事情、
学校側の準備体制など、錯綜した事情が絡むので、3月1日広報開始の時期設定
は必要かとは思うが、続く6月1日の選考時期設定は必要だろうか。それは廃止
してもいいのではないかと思う。全くの有名無実化している。

 そもそもこの就活解禁日の変更は安倍首相が言い出したものである。以前は、
3月1日、8月1日が解禁日であった。

 働き方改革…今、政府が前のめりで取り組んでいる諸施策(結果は云々(で
んでん※注:安倍首相の読み方)するまでもないが)同様、就活の制約も取っ
払っていくことも前のめりで考えてもらいたいものである。


             (2017/03/06 人材開発メールニュース第915号掲載)


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