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どんな質問ができるようにしたいか?
 いつの時代においても、「新人や若手をどう育成すればいいのか」という話
題は尽きません。恐らく終わりがなく、絶えず追い求めていくテーマだと言え
ます。

 新人・若手の育成場面でこれも昔からよく言われることですが「ジェネレー
ション・ギャップ」が存在し、どう接していいのかわからないと言う話も定番
です。ジェネレーション・ギャップも、どの時代においても特別なものとして
捉えるよりも、むしろそれが当たり前、所与のものだとした上で対応を図るこ
とが必要です。

 ギャップを感じる世代に「どう接すればいいか、どう教えればいいかわから
ない」、教え方に迷った際に少し観点を変えることも必要です。教える側がど
うするかを考えるのではなく、教わる側がどうするのかを考えることも必要で
す。新人や若手にどんな行動を期待するのか、その視点が抜けていると、接す
る・教えることが目的となってしまい、新人・若手が自立することを阻害する
こともあります。

 部下や後輩から期待する行動・態度・姿勢をいかに引き出すかが基本です。
例えば、育成担当者に部下や後輩から「どんな質問が出るようにしたいか」を
考えてもらうことがあります。育成中の部下や後輩が今後仕事をしていく際に、
どうすれば周囲から必要な情報を引き出せるようになるのかを考えてもらうた
めに実施する方法です。そのために何を教えたらいいかを徹底的に考え、試し
てもらいます。そのトレーニングのゴールは、自分にどんな質問が出るかにな
ります。育成のゴールとしてはわかりやすいゴールの一つです。

 仕事や業務に必要な「質問ができるようにする」ことは、育成上では大事な
ポイントです。まずは、質問の数、質問をする・できるといった機会を大切に
しながら、徐々にどんな質問なのかという質を上げていくことを意識して取り
組むと更に有効です。

 皆さんは部下・後輩からどんな質問があがってくるようにしたいですか?


             (2017/02/27 人材開発メールニュース第914号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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