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コンテンツのさじ加減
 研修の振り返りの場面で、研修対象者とコンテンツの難易度が話題になるこ
とがあります。「今回の内容は難しかった」、「今回の内容は易し過ぎた…」、
様々な反応があります。

 当然、研修の目的に応じて、内容(コンテンツ)が決まりますが、難易度を
どう調整するかは悩ましい課題です。しかも対象者の人数が増えれば増えるほ
ど、研修前の理解度や習熟度に差が生じ、わかる(できる)レベルに併せるの
か、わからない(できない)レベルに併せるのかによっても、コンテンツが変
わってきます。

 研修に熱心な組織ほど、内容(コンテンツ)が充実していることが多く、わ
かりやすいコンテンツも準備されていることが多いと言えます。しかし、人材
開発担当者としては、内容(コンテンツ)の種類や数だけではなく、毎回毎回
研修目的と照らし合わせて、どのようなコンテンツが良いかを検討することが
必要です。研修目的から考えると本当に求められている事なのか?確認する必
要もあります。
 当初、研修目的に沿って作られたコンテンツが、コンテンツを作ることが目
的になってしまうこともあります。コンテンツの充実=目的の達成に寄与して
いるのであればOKですが、少しずつ、ズレが生じることはよくあることです。

 難易度が相当かけ離れている場合は別ですが、一般的に、難易度に応じてリ
アクションも決まってきます。簡単なものは確かにわかりやすいのかもしれま
せんが、研修対象者のリアクションも浅くなるようです。時々、ちょっと難し
いかなと言うレベルで実施した時に、予想以上に深いリアクションが起きるこ
とがあります。それが理想形なのかもしれません。

 内容(コンテンツ)を増やすことも勿論必要ですが、リアクションを見て、
難易度のさじ加減を検討することが今後益々必要ではないでしょうか?


             (2016/06/13 人材開発メールニュース第879号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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