Back Number 目的に近づくための評価の在り方・やり方 人材育成に限らず、何かを行動をした際に、評価が求められる場面が多々あ ります。その一方で、行動やプロセスを評価しようとする場合、人が評価をす る以上、どうしてもバラつきが発生することが起こり得ます。逆に評価される 側からすると人によって自分の評価が変わると、不信感や不安感が増大し、評 価をすればするほど、ロイヤリティが落ちていくようなこともあります。 昔から、評価については色々な手法や工夫が実施されてきましたが、行動や プロセスを評価する際の一つの考え方として、点で観るのではなく線で観るこ とが大切です。 点で観るとは、例えば年度末や査定日など、何かの区切りの時期を見つけて 評価するとことであり、一方で線で観るのは、評価の対象期間を随時見ると言 うイメージです。 線で観る時に良く使うのは、フリーハンドのチャートになります。数値的に 評価するよりも、パフォーマンスの状況を波線で描くことで、行動やプロセス の良い時期、悪い時期の確認を行います。対象の期間(半年、四半期、月間等) の中での波を記載すると、最後に評価しがちな点で観る方法よりも、評価者、 被評価者のズレが少なくなります。 また当たり前のことですが、時間を追ってパフォーマンスの状況を確認する と、それだけ評価する人を観察するようになり、コミュニケーションを取るこ とも増えてきます。また、評価者と被評価者の波のズレを確認していくと、そ れぞれ内省も行いやすくなります。 「評価」という言葉にも、人によって様々な捉え方や印象があります。評価 が目的ではなく、目的に近づくためにはどんな評価が必要か?そういう対話が 組織運営では益々必要になります。シンプルですが理念や使命や追求するため には、目的に近づくための評価の在り方・やり方を絶えず見直す必要があるの ではないでしょうか。 (2016/05/30 人材開発メールニュース第877号掲載) humanize:吉次 潤 Go to Back Number Index Go to Top Page |