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熊本地震・現場を見ていない私は何をするべきか
 4月14日から熊本県を中心として連続して発生した熊本地震。
 前震−本震、800回を超える余震…大変な状況である。

 比較するのも失礼だが、東日本大震災は自分自身も大きな揺れと一時帰宅困
難者になったこともあり津波を目の当たりにした(テレビ等で)のは人生で初
めてで衝撃が大きかったが、今回は自分で体感していないこともあり、少し現
実感が希薄になっているのも確かだ。

 それでも、過去三度見た熊本城、私は日本の城の中でも“名城”だと思って
いる一つだが、あの石垣や屋根瓦の倒壊、崩壊には愕然としてしまう。今後次
第だが、復旧には20年くらいかかるとの報道もあり、名城・堅城といえども自
然災害には勝てないのが無念だ。

 今回の地震では、避難所に詰めかけた被災者の方々も注目されるが、何とい
っても自動車の中で寝泊まりする被災者の多さが今までと明らかに違う。震災
当初、安倍首相が「屋内に待避」と表明したことで、避難所に収まりきれない
人たちの居場所が「車内」になったのかと思うと、現場を何一つ見ないでの指
示はやるせない。その結果がエコノミークラス症候群の多発を招いているとい
っても過言ではないだろう。

 では、現場を一度も見ていない私は何をするべきか。
 義捐金を500万円振り込み、その振り込み書をSNSにアップするほどの勇気も
お金もないが、微々たる義捐金とクレジットカードの利用ポイントなど、出せ
るものは可能な限り提供したし、今後も出していくつもりだ。
 また、今後、熊本城再建の何らかの資金集めも始まると思うので、その支援
は惜しまない。

 しかし、こう余震が長引くと避難所・車生活も長引くことが心配される。折
しもGW、観光にも大きな影響を及ぼすと思う。
 くまもんの可愛いしぐさも少し寂しげだが、復興の象徴として被災者全員の
支えになってくれるはずだ。


             (2016/05/09 人材開発メールニュース第874号掲載)


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