さて、まもなく、今年の就活・採用戦線がスタートする。
　ご存じの通り、3月1日エントリー、説明会参加スタート、6月1日選考面接開
始の新日程が展開される。

　3月1日スタートというものの、実質的には昨年から『インターンシップ＆業
界研究セミナー』というイベントが各地で何回も開催されてあり、採用選考色
を極力抑えながらの学生との接触、囲い込みは始まっており、IT、ネット系大
手では1月に入って内定も出始めたという情報もある。

　私の教え子も、アルバイト先の外食業から本社人事部との面接を誘われ「内
定は確実」と言われたという。相談された私は、「滑り止め」としてありがた
く内定をいただいておきなさいと答えておいたが、企業にとって身近で評価し
やすいアルバイト学生の囲い込みも納得できる。

　3月に入ると、意欲的な学生は忙しい。私の教え子たちは東海（静岡・滋賀
含む）地区が主戦場だが、3月1日だけで名古屋、岐阜、浜松、静岡と5つの合
同企業説明会が開催される。3月2−3日は名古屋でリクナビLIVE、3月4−5日は
名古屋でマイナビ就職エキスポ、3月3日は岐阜、滋賀でも開催される。東京や
近畿地区はもっと重複しての開催が多いだろう。同じ主催者でも開催日によっ
て出展企業が異なるので就活生はじっくりと一会場で活動するか、出展企業名
を睨みながら、説明会のはしごも検討するという。

　その合同企業説明会に参加すると同時並行で、企業へのエントリー、エント
リーシート入手・提出、Ｗｅｂテスト受検、個別の企業説明会への予約・参加
をしなければならない。

　加えて、今年は新就活スケジュールの決定に関して経団連から「説明会や選
考の夕方、土日の開催を促進」という指示が出ており、休みなく就活が続きそ
うである。
　就活生は売り手市場なのに、逆に、大変なのだ。


 　　　　　　　　　　　　（2016/02/22 人材開発メールニュース第864号掲載）