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キャリアカウンセリングを用いた行動計画づくり
 ここ数年、次世代育成研修、管理職研修、リーダー研修の終盤のセッション
でキャリアカウンセリングを実施することが増えています。

 一番多いのは、シリーズもののプログラムで最終的に行動計画を作成する際
に、カウンセリングを受けてから行動計画を仕上げるケースです。今までは、
研修のまとめとして受講者本人が行動計画を作成して現場に戻ると言う、一人
で完結する形が多かったわけですが、最近ではより行動計画の実践度を高める
ために、上司との面談だけでなく、社外のキャリアコンサルタントとのカウン
セリングを組み合わせるケースも増えています。受講者一人だけの視点ではな
く、他者の視点を取り入れる試みが増えています。

 カウンセリングの良い所は、自ら話しながら自分の考えを整理できることに
あります。カウンセラーに自分の考えや想いを話しながら、改めて「そうだ」
と感じることもあれば、逆に話しながら、話している内容に関して「そうでも
ないな」と自ら気づくことがあります。「そうだ」「そうでもないな」という
内容を少しずつ確認していくことで、自分の考えが整理できたり、新しい気づ
きを得ることができます。

 これまでも行動計画を作成する場面で、上司と話し合ったり、意見を求める
方法がありました。しかし、上司との関係性によっては緊張度が高く、相談と
言うよりプレゼンに近い感じで、行動計画づくりそのものが緊張度が高く、余
所行きの計画づくりになっていることもあったようです。

 上司と異なるカウンセリングを挟むのは、いきなり正式にプレゼンすると言
うよりも、よりリラックスした雰囲気で非公式に考えやアイデアを口ずさむよ
うなイメージです。自分の考えや想いを口ずさむ中で、セルフチェックを実施
し、より実践可能性が高い行動計画を作ることをねらいとしています。
 キャリアカウンセリングを用いたセルフチェックは、今後様々な活用の可能
性があるのではないでしょうか。


             (2016/02/15 人材開発メールニュース第863号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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