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循環させる仕組みをつくる人材
 今年最後のワンポイント・アドバイスです。
 皆さんにとって、どんな一年だったでしょうか?

 就職・採用環境が変化する中で、最近はNPOや公務員を目指す学生が増えて
います。積極的にNPOや公務員を目指す学生もいますが、一方で民間企業が嫌
なので、消極的な選択?としてNPOや公務員を目指すと言う学生もいます。

 民間企業には行きたくないと言う学生に理由を尋ねると、一つのキーワード
に「金儲け」が嫌だ、やりたくないいうことが挙げられます。皆さんは「金儲
け」という言葉にどんなイメージを持ちますか?
 当然民間企業では、継続していくために利潤、営利を追求する必要がありま
す。利潤・営利を追求すること=金儲けというイメージがあり、金儲けするこ
とは、何となくですが、私利私欲を追求すること、エゴが強いイメージがある
ようです。

 金儲けと言うと、富を得る・獲得するというイメージが強いようですが、本
当に必要なのは、お金や富を循環させるということです。自分や自分の組織に
一方的にお金を獲得してそこで留まるのではなく、そのお金をどう使うのか、
どう循環させるのか、もう少し情報提供する必要があります。学生に限らず、
社会人においても、金儲けを考えるのではなく、お金を循環させる仕組みを考
えることが今後益々必要だと言えます。

 もっと言えば、あらゆる場面において、お金に限らず、すべての資源をどの
ように循環させるのか?一方向ではなく、循環させる仕組みを生み出すことが
必要です。質・量的なバランス、時間的なバランスを考えながら、関わる人々
にとってベターな仕組みづくりが求められます。

 循環する仕組みを創造できる人材をどれだけ保有できるか、またその能力を
発揮させることができるかが、人材開発部門、担当者の大きな課題になるので
はないでしょうか。


             (2015/12/28 人材開発メールニュース第857号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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