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2017年卒・就職戦線スタート
 これで何年目、何回目であろうか、大学での就活を含めた進路選択の授業が
始まる。

 バブル就職時代がはじけた当たりから始め、どしゃぶり就職期、雨宿り就職
期など学生にとって不遇、生まれた時期が悪いともいえる時代が長く続いた。
日本はその間、俗に言う“失われた10年”“失われた20年”を送り、その時期
の指導は学生を鼓舞する日々であった。

 その後、徒花のような就活好調期続いたと思ったらリーマンショック…小泉
元総理の言う「まさか」のような急降下、学生だけでなく派遣や請負など非正
規社員の方々にとって受難の時代に突入した。

 それから幾星霜(オーバーだが)、時代は学生にとっては追い風、売り手市
場に突入、最早、内定を取るのは当たり前、どの水準から獲得するかが関心事
になる時代でもある。

 そうやって、9月末にあったプレ講義で改めて今年の学生たちを見渡すと、
マスコミ報道や先輩たちからの話を聴いて、楽観論が蔓延しているのかのんび
りムードが例年にも増して感じてしまう。

 だが、世の中がそうであっても、「あなた」「自分」は別であることを知る
時期がやってくる。事実、某就職情報会社の調査によると、8月末現在の内定
率は69%と高いが、未内定者も含めた就活継続組が52%いる。残念ながら世の
中は平等にはできていない。

 それが真実だとわかるのが、来年8月末日だと言っても現実感は当然ない。
だから、この指導は苦しいのだ。そして、それが始まる季節がやってきた。



             (2015/10/19 人材開発メールニュース第847号掲載)


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