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営業研修の現場から・2015年夏
 先週、約半年前(2月)に研修プログラム全体が終了した企業から再度、呼
ばれて、研修対象者へのフォローアップを行った。

 実は、当初の計画では2月で完了、フォローを行うことは予定すら入ってい
なかったのだ。ところが、先方の役員が見るところ(実際の業績数字)、受講
生間で大きな開きがあるので、その理由を知るために受講生が研修後、どのよ
うな行動をしたのかを確認したいとのことでの開催であった。

 研修は、営業チームリーダー対象で、職場の問題解決を図りながら、目標達
成を目指すものだが、結論から言うと、受講生12人の成果の格差は大きく広が
っていた。過去に業績好調だったチームが減少へと点じ、V字回復とまではい
かないが業績不振のチームが月次レベルで黒字化するなど、結果が顕れていた。

 改めて、2月時点からの行動を振り返ると、リーダーの行動(メンバーを巻
き込んでのアクション)の差が結果の差であると思えるものが続出した(もち
ろん、環境や商品供給面、人の入退社など他の要因が考えられるものも多かっ
たが)。

 要は、2月に設定した組織課題とその解決に向けた行動を計画通り、やった
か、やらなかったかの差が結果の差であった。愚直なまでに、自らが設定した
解決テーマを多忙な中、取り組んだリーダーと、あれこれ言い訳をして取り組
みが遅れた、着手すらしなかったリーダー…その差が如実に顕れたのである。

 中には、2月時点でなかなかいい目標を設定して、結果が楽しみだなあと思
っていたリーダーが、何もしていなくて「口だけか…」とがっかりさせられた。
 “行動は自分を裏切らない”私の好きな言葉だが、「やる」と決めた以上、
やり抜くのがリーダーだろう。一部の人はリーダー失格と言わざるを得ない結
果である。
 とはいうものの、会社は続く。振り返りの後は次の6ヶ月へのテーマを決め
て終了。もう次は呼ばれないことを心から願うばかりだ。



             (2015/09/07 人材開発メールニュース第841号掲載)


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