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長く地方と関わる中で…2015年夏(2)
 前回の続きで恐縮だが、長く関わった地方の話を続けたい。

 今度は、宮城県石巻市である。ここにある大学とも16-7年仕事で関係させて
もらった。もちろん、就職関係のお手伝いである。だが、震災の年から関係は
薄くなった。震災の影響や様々な状況が絡み合った結果であり、やむを得ない。

 震災前、石巻に行くには仙台から仙石線(JR)に乗り快速で約1時間で通え
た。途中、松島海岸や塩竃など風光明媚な地域を走る路線であった。
 ところが震災により途中で分断され、代行バスで2時間とかなり遠くなった。
その仙石線が5月30日全線運転再開になる。4年ぶりだ。喜ばしい限りだ。前回
の青森といい、関わった地域が好転し活況になるのはとても嬉しい。

 ところで、青森といえば、もう一つ、2016年3月に開業する予定の北海道新
幹線が、新青森駅を経由して新函館北斗駅までつながる。今年開業した北陸新
幹線の盛況ぶりに接するにつけ、期待はいや増すばかりだ。

 ところが…である。東北新幹線が盛岡から八戸に延びたとき、ここでも開業
効果があった。開業当初は仙台で仕事をすると八戸まで移動して、宿泊。そこ
から青森に特急で入った。その移動ももうない。私には八戸で降りる理由が現
時点で思いつかない。諸般の事情もあるとは思うが、旧来の八戸駅、青森駅は
新幹線の駅から、えらい遠い。それだけで金沢、長野とおかれた環境が違う。
今や新青森に行く「はやぶさ」で、八戸に停車しないものもあるのだ。同じ運
命を新青森も辿るのではないか…。

 石巻も青森も、そして函館も、鉄道を起爆剤に景気が上向き雇用が増大すれ
ば…と祈るばかりである。


             (2015/06/22 人材開発メールニュース第831号掲載)


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