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名古屋の居酒屋にて
 先日、名古屋での仕事のために、名古屋駅近くのビジネスホテルに宿泊した。
夕食兼一杯と思い、ホテル近くの居酒屋に入った。この居酒屋、名古屋を本拠
地とする有名なチェーンで、「○●の○ちゃん」という店名で、鶏料理が旨く
て手頃な価格で飲み食いできる店でもある。

 店はあっというまに満席になったようで、さすが!と思った。そこに三人連
れ、五人連れと新たなお客が入ってくるのだが店員は決まったように「満席で
す」と断るのである。もちろん、満席だからしょうがないと思うのだが、実は、
この店の半径20メートルくらいに「○●の○ちゃん」の店が3−4軒(姉妹店、
兄弟店、グループ店…関係は不明だが)あるのである。
 私は初めてこの店に入ったのだが、店を探しているとき、その「○●の○ち
ゃん」3−4軒の中で、どこに入るか迷ったほどである。その時点ではどの店も
空席が目立ったが、帰りにコンビニに寄るのでそこに一番近い店をたまたま選
んだだけである。

 普通、自分の店が満席でも、他のグループの店に空きがあればそこに案内し
てグループ全体としての売上げをねらうと思うのだが、周囲の店を案内する、
空きを調べて誘導するといった対応が一切見られない。ある意味、不可思議な
光景であった。

 同じ「○●の○ちゃん」という店名で、チェーン店である以上、メニューも
値段も価格も同じであろう…事実、覗いた3店のメニュー、価格はほぼ同一で
あった。お客から見れば「あえて、この店でなきゃ」ということではないだろ
うし、このチェーンが目当てなのだと思う。

 同じ店名の店を紹介するのに何か不都合があるのか、フランチャイズで他店
の売り上げが伸びて欲しくない、店長同士がライバルで他店の売り上げアップ
を阻止したい…そんなことをいろいろ考えていたら、杯が重なり悪酔いしてし
まった。トホホ…である。


             (2015/03/23 人材開発メールニュース第819号掲載)


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