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プレゼンテーション研修の現場から・2014年秋
 プレゼンテーション研修の講師を務めていていつも思う。なぜ、自らが作成
した企画書の“タイトル”を工夫しないのか、と。

 「○○のご提案」「○○企画」と一般論のタイトルがもちろん多いし、自社
製品のネーミングや売り文句を付けているのも一般的である。しかし、本当は
それの企画を導入(商品を購入)する相手の受けるメリット、あるいはこの企
画・製品で享受(提供)できる“最大の売り”がタイトルになるべきだと、私
は考える。
 あるいは、相手先のニーズをズバリ、ピンポイントで企画書のタイトルに盛
り込むのもいいだろう。いきなり提案するのではなく、何度かのヒアリングを
何度か重ねての提案なのだろうから、相手先がこの企画に期待することもわか
っているはずだ。なぜそれを最初から示さないのだろうか、不思議でしょうが
ない。
 更に、ヒアリングや面談、相手先企業のオフィスで目にする標語など、「相
手先言語」をタイトルにも、企画内容にも盛り込んで、相手先企業の社内文書
のように振る舞う、そんなこともできるのだ。

 加えて、例えば、「生産性の向上のご提案」にしても、「5%生産性が上が
る」「○○万円で3%の…」と具体的に実現できる数字を入れるのもインパク
トがあり、効果的だといえる。人は達成できる数字に見合う数字(費用・代金)
を支払うものだと思うからだ。

 こんなことを言って失礼だが、製品も企画も画期的、本当に差異化されたも
のはないと思う。

 それだからこそ、工夫が必要だから、プレゼンテーションを学ぶのではない
だろうか。


             (2014/10/20 人材開発メールニュース第798号掲載)


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