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重要性が高まる内定者フォロー
 先日弊社でも内定辞退防止に関するセミナーを開催しましたが、採用環境が
変化する中で内定者フォローも採用面だけでなく、入社後の定着・成長につな
げるために重要性が高まっています。

 学生側の視点で考えると、就職活動中は内定を獲得するために懸命になりま
すが、いざ内定を獲得すると「本当にここでいいのか?」と悩むことはよくあ
ることです。
 内定者が「ここでいいのか?」と悩む内容は、大よそ次の三項目です。一つ
目は、この企業でいいのか?、二つ目は、この仕事でいいのか?、そして三つ
目は、この仲間でいいのか?と言う点です。

 内定者フォローで何に取り組めばいいのかと悩まれている採用担当の方もい
らっしゃいますが、基本的には内定者フォローは不安を解消することが目的で
す。同じ企業(組織)の内定者でも、不安に思う内容は異なります。従って内
定者一人ひとりの顔を思い浮かべながら、上記三つの項目の中で、どこを埋め
ると本人の不安が解消するかを考える必要があります。

 さらに、不安を解消するために、誰がアプローチするといいのかを併せて考
えることも必要です。上記三項目、企業・仕事・仲間に関する不安に関する情
報を、誰が伝えると一番効果的なのか…全てを採用担当者がフォローするので
はなく、内容によっては、トップや若手社員が伝えた方が響くこともあります。
誰が伝えるかを考えるとより効果的なフォローが可能になります。

 最近では、内定者フォローで一番最初の会社説明会を再度開催する企業もあ
ります。最初の会社説明会と全く同じ内容を話しても、内定者の理解や印象は
大きく異なるようです。

 人事担当者の立場で考えると、当然内定辞退は避けたいところですが、やは
り大切なのは入社後に戦力化できるかどうかと言えます。情報を提供した上で
繋ぎとめることは大切ですが、情報を与えないままに無理やり繋ぎ止めようと
すると後で破綻することもあります。特に次年度以降、採用の後ろ倒しが進む
中では、どのタイミングでどの情報を提供するかも採用活動、内定フォローを
進めていく上で重要なポイントになります。

 不安を解消し、入社後活躍いただくために、何を、誰が、どのタイミングで
提供するか、益々採用部門(担当者)の手腕が問われることになります。

             (2014/09/01 人材開発メールニュース第791号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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