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軽佻浮薄にみる前兆
 いささか旧聞に入る話題だが、東京都議のセクハラ・やじ、あれは「やじ」
というより、侮辱的な暴言、セクハラそのものではないのか。

 そして、環境相の「金目発言」。何を言いたかったかはわからないが、「金
目」という言葉を使うこと自体、その言葉の軽さに驚く。どうして、これほど
までに人を不快にする、悲しませる言葉が吐けるのだろうか。その言葉を口か
ら出せることが不可思議だ。
 大臣も都議も、状況や自身の立場を吟味せずに、普段から使っている言葉、
普段から思っていることを平気で言ってしまうのだろうと思う。

 そして、事後処理の仕方も、その人を映し出す。往生際の悪さ、言い訳の拙
さ、何を問われても壊れたスピーカーの如く、用意した台詞を繰り返すだけの
対応、“この人”が見える。

 更に、他に「やじ」と称する暴言、侮辱的な言葉を発したのに名乗りでない
輩、黙りを決め込み、紳士面、正義感面していることが許せない。

 軽佻浮薄、景気が良くなると浮かれたように世の中全体が軽くなる、その前
兆を二人に見たような気がする。

             (2014/07/07 人材開発メールニュース第784号掲載)


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