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読書考『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』
 この春、ベストセラーとして注目されているのが、『嫌われる勇気 自己啓
発の源流「アドラー」の教え』である。ご存じの方も多いと思うが、フロイト、
ユングと並ぶ心理学三大巨匠の一人である。但し、前二者と比べると、少々地
味、今一知名度は…でもある。

 私はこのアドラーを知り、書物と各種講座くらいのつき合いだが、20年くら
いアドラー一筋である。
 おかげさまで、アドラー心理学会会員、アドラーカウンセラー協会会員、ア
ドラーカウンセラーでもある。

 本のタイトルも少々インパクトがあるし、内容も普通の心理学解説書とは異
なるので、是非読んでいただきたいと思うので、内容には踏み込まない。

 アドラーの教えはその独特の考え方にあり、「使用の心理学」「課題の分離」
「勇気づけ」「ライフスタイル」「共同体感覚」…といった独特の表現にも表
れている。

 私はこの中で、「使用の心理学」がとても気に入っており、その言葉そのも
のは使わないが、自分の講義の中に随所に折り込んでいる。

 最近では、この使用の心理学を、ポジティブ思考など脳科学と絡めて使うこ
ともある。そう思うと(思っているのは私だけだが)、私たちの生活のいたる
ところに、アドラーの考え方が横たわっていることがわかるのである(わかっ
ているは私だけだが)。

 アドラー心理学会の一員としてだけではなく、この本を皆さんに強くお奨め
したい。

             (2014/04/21 人材開発メールニュース第774号掲載)


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