Back Number

今年の新入社員のタイプ・自動ブレーキ型
 今年も新入社員を迎える時期がやってきた。
 この季節の風物詩ともいえるもの、毎年、公益財団法人日本生産性本部が発
表する、新入社員のタイプは、ご存じのとおり、『自動ブレーキ型』である。

 その心はというと、「知識豊富で敏感。就職活動も手堅く進め、そこそこの
内定を得ると、壁にぶつかる前に活動を終了。何事も安全運転の傾向がある。
人を傷つけない安心感はあるが、どこか馬力不足との声も。どんな環境でも自
在に運転できるようになるには、高感度センサーを活用した開発(指導、育成)
が必要。」とのことである。

 私は、ある学生育成プログラムの研究員をやっており、そこで教員向けの講
演を数多くやっているのだが、昨今の若者たちを“ゆとり、さとり、不況、モ
バイル情報”世代と称している。細かなことは省くが、さとりに代表される、
ほどほど、高望みしない、自制する(挑戦しない、失敗回避傾向が強い)…、
といった傾向を上げている。

 新入社員の皆さんには、変に自制することなく、ローリスク・ローリターン
の安全運転もいいが、リスクを恐れずに、前向きに挑戦する失敗から学ぶ経験
もしてほしいと思う。失敗しなければ学べないことがたくさんあり、「やらな
い」では学べることも学べない。失敗には「良い失敗」と「悪い失敗」がある。
それを各企業は教えて欲しい。

 そしてエジソンが言っているように、「失敗したら、次は前よりうまく失敗
して」欲しいものである。失敗の中に成長があるのだから。

             (2014/04/07 人材開発メールニュース第772号掲載)


Go to Back Number Index
Go to Top Page