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組織として熱量をいかに確保するか
 今年最後のワンポイント・アドバイスです。
 皆さんにとって、どんな一年だったでしょうか?

 アベノミクスの効果?も含め、特に雇用・採用に関しては、積極的な企業・
組織が増えています。しかし、雇用・採用意欲が高まる一方で、その事業展開
に見合った人がいないという話題も増えています。「人手が足りない」といっ
た人員としての数的なミスマッチ、「この仕事ができる人がいない」といった
人材としての質的なミスマッチ、それぞれ増えているようです。

 労働人口が減少していく社会においては、当たり前ですが採用と言う外部か
らの調達が活発になればなるほど、外部調達が困難になり、外部調達が強い組
織と弱い組織の二極分化が進みます。外部調達で後れを取るようであれば、既
存の人材、内部の人材にどれだけ活躍いただくか、その活躍度合によって事業
展開が大きく変わります。

 量的にも質的にも調達が難しくなる中で、組織と人について考える際に、熱・
熱量という話題が増えました。ここでいう熱・熱量は、何かを成し遂げようと
いう想い・エネルギーのようなイメージです。
 いかにして熱を持たせるか、いかにして熱を保つか、そしていかにしてその
熱を放出させるか…そんな感覚で組織と人を考える機会が増えています。

 熱・熱量をどう確保するか、外に発する熱もあれば、内部に溜め込む熱もあ
ります。いずれにしても、ただ単に人数を揃えるだけでなく、組織全体で、熱・
熱量をどうマネジメントするかが大事だと言えます。逆に、熱・熱量を考えな
い組織は、いつしか人的資源が枯渇する状況になると考えられます。

 勿論、組織単位での熱量の確保も大切ですが、労働人口の状況などを考える
と、地域での人材、国家での人材、そして地球全体でもその熱量をどうイメー
ジするかが問われています。環境に適応し成長する組織は、より大きな観点を
持ちながら、自らの熱量をマネジメントできる組織ではないでしょうか。

 今年一年お付き合いいただきありがとうございました。今後ともご愛顧の程、
よろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。

             (2013/12/23 人材開発メールニュース第758号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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