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就職活動の後倒し・混乱が予測される現場
 4月19日、安倍首相が経済団体に対して就職活動の後倒し(当初は、四年生
の春解禁、面接選考は夏・8月から)案を提示した。結果的には2016年春卒業
(現二年生から適応)となり、特に急激な変化に晒されると心配していた現三年
生は、今年同様、12月解禁、4月選考開始に落ち着いた。

 私はこのテーマが浮上したとき、4月解禁は時期だけを見た杓子定規な議論
だなあと感じた。学生側のスケジュールでいえば、1月末に期末試験が終わり
春休みに突入する。試験の結果が思わしくない学生は、追試験がその後、続く。
1月下旬、もしくは2月初旬には学業は終了し、4月までポッカリと空白が生じ
る。もちろん、そこで就活の準備をすればいいのだが、就職ガイダンスなどの
大学側からの情報提供はそれまでには終了していて、模擬面接会程度が残るば
かりであろう。それは、最終的に落ち着いた3月解禁でも同じだ。

 もちろん、就職ガイダンスなどは四年生の4月から授業と併行して開催とい
う手もなくはないが、4月からのエントリーや説明会が同時に進んでおり、か
えって余裕がなくなる感じがする。その他、公務員試験と選考期が重なり、民
間企業受験の妨げになることも予定され、学生や学校側の対応にも課題が多く
出てくるといえる。

 かくいう私も二つの大学で就職支援をしており、大きく影響を受けることは
間違いない。

             (2013/05/20 人材開発メールニュース第728掲載)


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