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基本的なことを疎かにしては業績回復は程遠い
 ファストフード大手のM社、同社はデフレ時代の勝ち組として快進撃を続け
てきたが、既存店売上高がマイナスになったことは記憶に新しい。

 そこで、数多くの業績向上策を矢継ぎ早に打ち出し、例えば会計終了後から
60秒以内に商品を提供する。提供できないとハンバーガーの無料券を配布する、
朝の新メニュー投入…それはそれでユーザーにとってメリットがあれば良いこ
とだと思う。

 そんな中、たまたま土曜日の朝、仕事の前に郊外のM社の店舗に朝、立ち寄
る。朝メニューを注文するのだが、カウンターの女性(学生)アルバイトの咳
がひどい。絶えずコンコンしながら応対する。店頭ではマスクをしてはいけな
いのかわからないが、不愉快極まりない。折しもインフルエンザ流行の兆し、
そんな衛生観念もないアルバイトと周囲の店員が恐ろしい。私が食べ終わるま
で、そのアルバイトはカウンターにいたが、咳は止まることはなかった。

 そんなとき、店長らしい男性従業員が脚立を持って私の近くに来る。何事か
と見ていると、なるほど店舗の天井の照明がチカチカしている。その蛍光灯を
店長らしき人は交換しようとしているが、オイオイ、私の側でやるなよ。案の
定、埃が舞っている。従業員は頭を下げながら引き上げていったが、客がいな
いときとか蛍光灯を交換するタイミングすら考えないのだろうか。 そして、
私は誓った。「二度とこの店舗には来ない!」と。

 メニュー改訂、お値頃価格での提供、1分以内、ドライブスルー、24時間営
業、宅配サービス…新しいサービス、販促策を繰り出すことも大事だが、足元
の基本的なことを疎かにしては業績回復は程遠いのではないか。

             (2013/03/18 人材開発メールニュース第720号掲載)


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