Back Number 優先順位とタイムマネジメント 最近、管理者研修でタイムマネジメントに関する研修が増えています。細か い時間の使い方というよりも、現在の時間の使い方(どのような業務にどれぐ らい時間が使われているか)を分析し、今後の使い方を設計していくような内 容です。 最もオーソドックなやり方では、業務を縦軸で新規と既存、横軸を仕事と人 に分けて4つの象限で分けて分析する形式が多いと言えます。全体の総時間を 変えずに、使う時間の比率や割り振りを設計する方法が一般的です。 例えば、期待される役割は「わかっているけど、できていない」という要因 の一つに、役割は変化しているものの時間の使い方は変化していないことが挙 げられます。時間の使い方を変えなければ、役割を遂行する行動に変化を生み 出すことができません。 企業の規模を問わずプレイングマネジャーと呼ばれる方々のパフォーマンス がその組織の業績・パフォーマンスを大きく左右する時代です。環境の変化が 激しく現場の最前線で活躍しているプレイングマネジャーには、次から次へと 新たな役割が期待されます。既存の業務も多忙でかつ新たな業務も期待される 中で、どこから取り組むか?優先順位の付け方が鍵となっています。 実際、優秀だと言われるプレイングマネジャーは、優先順位をつける際に、 勿論どれから先にやるのかを決めますが、新たに業務を追加する際には、同時 に手放す(削減する)担当業務を考えながら取り組んでいる人が多いようです。 自分自身がオーバーワークになってチーム全体のパフォーマンスを低下させる ことが無いように、絶えず自分から手放す業務(=誰か別の人に取り組んでも らう業務)を考えています。 逆に言えば、プレイングマネジャーやミドルが疲弊している組織では、減ら すことを考えないままに、次から次へと新たな業務が積み重なっていることが 多いと言えます。 優先順位を決めることは、ある意味「削る・減らす・捨てる」ことを決める ことでもあります。日頃から考えていないと対応が難しい部分でもあります。 研修でも良くやる方法ですが、自分の業務を半分ぐらい削るぐらいの視点が欲 しいところです。皆さんの業務を半分削ると、何を削って、何を残しますか? (2012/11/26 人材開発メールニュース第705号掲載) humanize:吉次 潤 Go to Back Number Index Go to Top Page |