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ソーシャルネットワークのリスク
 少々時間の経った話題で恐縮だが、今年の夏の甲子園は日大三高の強打爆発
で終わった。私の生活の中心地である町田市に同校はあり、地元民として応援
に熱が入った。決勝戦は青森・光星学院、青森に10年来仕事で通っていること
もあり、被災地ということ、青森に初の優勝旗という想いも手伝って決勝戦前
は少々どちらを応援するかを迷ったが、出身大学の付属校でもあり、日大三高
の応援に回った。

 ところで、後日談というか、光星学院の選手がツィッターに飲酒したことを
書き込んだ事実が発覚して大騒ぎになった。せっかくの準優勝の快挙に水を差
してしまい、これまた残念であった。

 ツイッターに関しては、高級ホテルや一流スポーツメーカーの社員がタレン
トや契約選手のことを“つぶやいて”大きな問題になった。つぶやいたことも
ネットを駆けめぐって周知の事実になることを知っているだろう(一部には、
目撃者として周囲に披瀝したい意識もあると思う)とは思うが、あまりにも低
レベルの出来事に唖然としてしまう。

 先日も某女子短期大学におじゃました際、ある女子学生のツイッターのプリ
ントアウトしたものを見せてもらった。そこにはパーティの模様が写真ととも
につぶやかれ、半裸状態で網タイツの本人と、同じように露出度の高いコスチ
ュームを着た他の女子学生が踊ったり抱き合ったリの写真、後半になると恋人
のような男性との強烈なスキンシップ姿が…これはその女子学生が応募先で得
意げに話したツイッターサイトを、人事担当者が覗いて腰を抜かし就職課に連
絡してきたという。

 ユーチューブにバイクの曲乗り運転を投稿して書類送検された若者もいるし、
今や、ツイッターに限らず、FACEBOOK、SNSと、ネットでの情報発信の手段は
たくさんある。個人で好きなことを発信することは自由で悪いことではないが、
公のスペースに自分の日記をさらけ出すことのリスクは考えない。悪意ある人
も無数にいることを意識せず、あまりにも無防備かつお気楽に使っているよう
にも思う。

 IT技術、ネットやソーシャルネットワークを駆使していく力が養われていく
反面、そのリスクやプライバシー保護に関しての教育も必要な時代といえるが、
現状はどうなのであろうか。


             (2011/09/19 人材開発メールニュース第646号掲載)


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