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アイデアを出すための問題設定
 ここ数日暑い日もありました。まだ6月ですが、電力需要も考えると、今年
の夏は…先行きが見えずに不安ですね。と言うより、相変わらず課題が山積み
という感じでしょうか。

 組織・企業においても環境変化が激しい時ほど、急激に課題が増加します。
急激に課題が積みあがる中で、その解決スピードが、経営・事業に大きな影響
を与えるのは言うまでもありません。勿論、具体的な課題解決行動も必要です
が、いかに早く解決への道筋をつけるかが、大切なポイントになります。

 誰でもそうですが、やならなければならないことが沢山ある時に、どうすれ
ば片付くかが見える状態と見えない状態では、取り組む意欲(モチベーション)
が異なります。まずは、どうすれば片付くか、道筋や計画が示されることが必
要だと言えます。

 また、課題を解決する道筋や計画を作るためには、どう問題を捉えるかも大
切なポイントです。回りくどい表現になりますが、道筋や計画が早く策定され
るように、様々なアイデアが生まれてくる問題設定が必要になります。
 単純な例ですが、下記のどちらスタイルで問題を設定するかによって、アイ
デアの量も質も変わってきます。

 ×:「〜ができない」「〜がない」
 ○:「〜の仕組みが不十分だ」

 「できない」「無い」と言ってしまうと思考が停止してしまうこともありま
す。大切なことは、みんなで知恵を出し合って解決していくことです。そのた
めには、「足りないものを準備・調達・補充する仕組みが不足している」とい
う視点で捉え、アイデアを出しやすくすることも必要です。

 些細なことですが、組織の中で日頃交わされる会話の中でも、「できない、
ない」・「仕組みが不十分だ」どちらに近いフレーズが多いかで、組織の雰囲
気もかなり違います。逆に言えば、フレーズを変えて、雰囲気を変えれば、そ
こで起こるアクションも変わってきます。

 皆さんの周りでは、日々どんな言葉で問題を設定されていますか?


             (2011/06/27 人材開発メールニュース第635号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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