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未来志向の経営と求められる価値観・哲学
 早くも四月が終わろうとしております。その一方で、春特有の新しさ、フレ
ッシュさを実感できないのは、震災の影響と言えるかもしれません。

 話は変わりますが、弊社は先月末でおかげさまで創業15周年を迎えることが
できました。元々、単なる通過点としか考えていませんでしたが、続いている
のは、奇跡的なことなのかもしれません。たくさんの方々に支えていただき、
感謝しております。
 また、プライベートでは一番上の子が大学生になり、三人の子供達がそれぞ
れ大学生、高校生、中学生となりました。着実に?進学しているのも、ホント
は当たり前ではないのかも知れません。今回の震災は、そういうことを考えさ
せるようなインパクトのある出来事だったと感じています。

 2001年に9.11と称される同時多発テロが起きた後、アメリカ国内の働く人々
の価値観に大きな変化が生じたと言われました。テロ以前はビジネスマンの最
も重視する価値は「キャリア」でしたが、テロ以降は「ファミリー」に変わっ
たと言われています。恐らく日本でも、これから個人・組織レベル様々なレベ
ルで価値観の変化が進んでいくと予測されます。

 今回の震災でたくさんのものを失いました。逆に言えば、今まで以上に「あ
る」「いる」ということの大切さに気付いたとも言えます。失ったものを全て
取り戻すことはできません。しかし、「ある」もの「いる」もので、新たな価
値を作ることはできます。

 失ったものの大きさを明らかにすることも勿論必要ですが、ここから何を生
み出すかを追求することも必要になります。ありふれた言葉かもしれませんが、
何を生み出すのかは、残されたものの使命でもあると言えます。

 こういう時こそ、企業が率先して、未来志向で運営され、経済・社会に活力
を与える存在になることが求められています。同時に、未来志向で運営するた
めにも今まで以上に企業や組織の価値観・哲学が問われる時代になったと言え
ます。国内では、政府や特定の企業に批難が集中しています。勿論、真摯な議
論は必要ですが、少し大きな視点で見ると、他国からは、政府・企業がどうだ
と言うことよりも日本と言う国・国民の対応に注目が集まっています。
 前述の企業・組織の価値観や哲学が問われる場面においても、どの視点から
問うのか?大切なテーマだと言えます。

=追伸=
 ◆ Facebookも取り組み始めました。
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             (2011/04/25 人材開発メールニュース第627号掲載)
                          humanize:吉次 潤


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