最近、些末なことではあるが「あっ、そうだったの？」と気が付くことが多
くある。ときに素朴な疑問であり、ときにちっちゃな憤りであり、ときにささ
やかな発見でもある。今日は、そんな話をとりとめなく。

　例えば、民主党の看板、事業仕分け。これを見ていると税金や補助金の使い
方−宝くじや競輪も含めて−は、天下り・役人の老後のためにあるといっても
過言ではないことがわかる。民主党政権には賛否両論、問題も多くあるが、こ
の事業仕分けも含めて、自民党政権では絶対に明らかにされないことを披瀝し
てもらい、最も「そうだったの？」連発で、これはとても評価できることだと
思う。

　ところで、皆さん、大阪市は何区か、ご存じですか。そして全ての区の名称
言えますか？東京23区、これは比較的常識ですが、大阪は何と24区もあるので
す。もっと詳しく言えば、以前は、東区・南区・大淀区があり、27区あったこ
と、ご存じですか。大阪市の人もスラスラに言えないのでは。「あっ、そうだ
ったの」でしょ。

　ちなみに私の住む相模原市、この4月1日から政令指定都市になりました。全
3区、緑区・中央区・南区と脈略のまったくない名称で、ちっちゃな（広さは
たっぷり、人口は法律ギリギリ、特徴のない地域）都市です。その相模原市、
市内に本社を置き優れた業績を上げた企業に、地域経済賞を贈っている。その
対象企業に半導体装置企業「エフオーアイ」という会社があります。ご存じ、
東証マザーズ上場時の100億円近くの粉飾決算をして、破産手続きをした企業
である。上場も地域経済賞も「そうだったの？」「どうして、賞を与えたの？」
そんな感じです。

　も一つ、些末な話題。「猫とアヒルが力を合わせて…」結婚式の受付も残業
も手伝ってしまうCM、保険会社でありながら、深夜まで残業させて何とも思わ
ない−ワークライフバランスは考えないのかしら、外部の人らしい女性がお菓
子を差し入れる−この会社、セキュリティは大丈夫なのか…一番、命や生活、
セキュリティに敏感であるべき会社が、ほのぼのさを出すために…「そうだっ
たのか（何が？）」と思わず納得してしまった。

　最後に、大きな「そうだったの？」は、日本は「物づくり大国」「物づくり」
は国の礎なんていっていますが、最近の自動車のリコールの多さ、あるいは、
日本の製造業が多く海外企業に買収されていること、中国や韓国企業の台頭、
タタ自動車を始めとして意外性は海外から…と、本当に「物づくり大国なの？」
が多くありませんか。


 　　　　　　　　　　　　（2010/06/21 人材開発メールニュース第585号掲載）