Back Number ビジネスモデルと採用活動 様々な企業の新卒採用を見ていると、やはり社風・文化を感じることがあり ます。表現が適切かどうかわかりませんが、採用活動はそれぞれの企業のビジ ネスモデルと似ている印象を受けます。 例えば、利益率が高いビジネス(=利益重視)を展開している企業と、利益 率が低いビジネス(=どちらかと言えば売上重視?)を展開している企業では、 やはり採用活動の進め方も異なります。説明会などセミナーへの集客において も、利益重視型のビジネスモデルを展開している企業では、どんな学生(質) が来たかを気にしている感じです。一方、売上重視型のビジネスを展開してい る企業では、やはり何人(量)来たかを真っ先に確認しているような印象を受 けます。全てがそうだと言う訳ではありませんが、日頃のビジネスにおいて何 を指標にしてビジネスを行っているかが採用活動に現れているのではないでし ょうか? 新卒・中途に限らず、採用活動のお手伝いをしていると、「同業他社がどの ような採用をしているのか知りたい」という話を良く聞きます。当然、同業他 社の動向は気になると思いますが、できれば同業他社だけでなく、ビジネスモ デルが違う企業の採用を研究してみることも一つの方法です。 同業他社のやり方が参考にならないという訳ではありませんが、他社が気に なるという場合、自社のやり方を変えたいというケースが多いと思われます。 採用で何かを変えたい(これまでと異なる成果を出したい、同業他社と異なる 成果を出したい)という問題意識があるならば、同業他社、特にビジネスモデ ルが似ている他社だけでなく、少し違う企業を見ることをお薦めします。 採用活動の様々プロセスにおいて、プロセスの進捗状況を図る指標(視点) を変えると、新鮮な発想が出てくることがあります。当然その流れの中で、プ ロセスそのものを見直すきっかけにもなります。異なるビジネスモデルを展開 している企業は、説明会の時に何をプレゼンしているのか、選考で何を質問し ているのか、少し情報を集めるだけでも、自社に無いものを見つけ出すことが 可能です。 所与の目的を達成する方法は様々です。異なる考え方を優先して取り入れる ことをお薦めしているわけではありませんが、違う方法・視点に触れ、今一度 自らのやり方を見直すこと、見直しを続けることで、より良い方法が生み出さ れるのではないでしょうか。 (2008/02/25 人材開発メールニュース第471号掲載) humanize:吉次 潤 Go to Back Number Index Go to Top Page |