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本との出会い
 皆さん、明けましておめでとうございます。
 本年も当「人材開発★☆情報ボックス」のご愛顧ならびに当コラムへのご愛
顧・ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

 年末に大学生100人との模擬面接という激闘、悪戦苦闘、流血?の戦いを
行って、すっかり頭の中はからっぽ、肉体は疲弊したままで年を越してしまい、
体を休めるだけの正月になってしまった。

 そんな中、例年と少し趣向を変えようと女性作家の本を3冊読んで過ごした。
元来、私はビジネス関係の本を読む以外、読むものといったら歴史・戦記物、
尊敬する椎名誠氏の旅エッセイばかり。あまり女性作家の本は手を出すことが
ない。読んだ本は、瀬尾まいこさん「天国はまだ遠く」、三浦しおんさん「ま
ほろ駅前多田便利軒」、大道球貴さんの「しょっぱいドライブ」の3冊。ご存
じだと思うが、大道さんは芥川賞、三浦さんは直木賞を受賞している(読んだ
後、知った。トホホ…)。
 最近読んだ女性作家、あさのゆうこさんの「バッテリー」は読んでいる最中
から極度の緊迫感に押さえつけられ、何でこんな中学生がいるんだと阿鼻叫喚
の中で読み続け、読後は呆然と疲れ切ってしまった(内容はすばらしいのだ)。
ところが、今回の3人の本は、どちらかというとほのぼの淡々モードで進んで
いき、読後感も爽快さが残るもの、やっぱりほのぼの、何となくやるせなさ…
と当たり前だがそれぞれ違う。

 なぜ、この3冊を読んだかというと、三浦しおんさん「まほろ駅前多田便利
軒」は舞台が私の地元・東京都町田市・駅周辺ということで手を出した。それ
以外の本は、書店で本を探しているとき、そこだけがキラキラ光り「ねえ、私
を読んで…」と囁いている感じがして手に取ったものだ。

 私は本(本屋)が好きで、時間さえあれば本屋を徘徊しているのだが、目的
意識もなくうろついていると光り輝く一冊が私に「おいで、おいで」をしてい
ることに遭遇する(もちろん気分だけだが)が多々ある。そうして巡り会った
一冊は掛け値なしに面白くためになることが多い。本との出会いが自分を大き
くしてくれたといっても過言ではない。

 今年もスタート、意識も気持ちも新たにして臨んでいくわけだが、今年もま
た多くの「自分にとっての」良質な本に巡り会いたいと思っている。それ以上
に、自分にとって大きな影響を与えてくれるさまざまな人たちと巡り会い、多
くは一期一会になることが大半だが、人との関係の中でも自分を高めていきた
いと考えている。

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。


             (2007/01/09 人材開発メールニュース第415号掲載)


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