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ミスを防ぐ内省の重要性
 毎日、暑い日が続いていますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?さ
すがにこれだけ暑いと仕事も捗らず、その上ちょっとしたミスも重なり、益々
仕事が進まないと言う人も多いのではないでしょうか?暑さとミスの関係は、
よくわかりませんが、暑さで注意力が低下しているケースも少なくないと思わ
れます。

 個人、組織においてもミスは必ず発生します。また個人、組織いずれの場合
でも、ミスが多い個人・組織と少ない個人・組織が存在します。言うまでもあ
りませんが、ミスが多い個人・組織は、信用・信頼が少なく、どんどん自ら仕
事を進めにくい環境を作っているようにも見えます。

 ミスを少なくするする方法の一つとして、自己チェック機能を働かせること
が重要になります。よく言われることですが内省する機会を作る・増やすこと
が必要だと言われます。「ミスを起こした、ミスを起こしそうになった」など
経験則とも言えますが。どんな時にミスを起こしやすいかを、インプットする
ことで、ミスの発生を抑止することが可能になります。

 内省が必要だ…このような話は当たり前でありますが、実際の職場の中で、
業務日誌や報告書などを作成する、作成させる場面で、日誌や報告書の作成が、
形式的に行われている組織(個人)と単なる報告だけでなくその本人がその時
々に感じたことまで記入させている組織(個人)では、ミスの発生度合いが異
なります。

 業務日誌、報告書に上司や会社にとって、いいことだけを書いているような
職場は、やはりミスやリスクへの対応が甘いと言わざるを得ません。日常業務
の中で、「成功したこと」「失敗したこと」「失敗しそうになったこと」を内
省・共有できる組織がミスが少なく、外部から見ても信用・信頼できる組織で
あると言えます。こういう環境を作ることが、(流行の言葉?で言えば)ナレ
ッジマネジメントの目的であると言えます。

 IT技術が進む中で、処理しやすいデータである定量的な情報の共有は進む
一方で、処理しにくいデータである定性的な情報が共有されにくくなったと言
われる組織も少なく無いようです。それでは、本来のIT導入の意味が無くな
っていると言わざるを得ません。個人的にまた組織的にミスが増えている場合
は、結果だけでなくプロセスをいかに内省・共有できるかを再考する、また日
々の業務日誌や報告書の目的を再考してみることも一つの方法ではないかと思
われます。

 どんなにミスを少なくしようと思っても、ミスは個人的にも組織的にも必ず
発生します。起こったときに素直にミスを謝罪し、迅速に対策を打ち出すなど、
冷静で誠実な対応を行うことも勿論重要です。
 みなさんはどのように対応されていますか?


             (2004/07/26 人材開発メールニュース第295号掲載)
                         WISEPROJECT:吉次 潤


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