Back Number

学ぶ意志と優れたコンテンツの提供
 先週、HRD株式会社が主催する「DiSCインストラクター資格取得セミナー」を
受講してきました。私自身、研修を企画・運営する立場にありながら、研修を受け
る機会が年々減ってきていることに危機感を感じていましたので、非常に良い機会
となりました。
 DiSCは個人の行動特性を分析するツールで、行動特性を把握することで、自己と
他者への認識を深め、マネジメント、セールス、顧客サービスなどに応用を図るこ
とが可能なプログラムとして注目を集めています。

▼興味がある方は、下記URLを参照願います。
 HRD株式会社 → http://www.hrd-inc.co.jp/

 DiSCの基本ツールであるPPSは10年ぐらい前にも受けたことがあるのですが、
当時はまだ会社に勤めていたこともあり、当時の行動特性と現在の行動特性を比較
すると、改めて自分自身について変化した部分、変わらない部分など色々と気付く
ことがありました。
 研修内容は非常に多かったものの(私もついていくのが精一杯だったような気が
しますが)、受講者の方々が次から次へと消化していく理由の一つとして、当たり
前のことですが、今回のテーマが研修受講者の日頃から興味・関心があるテーマだ
ったことが大きな要素であったと思われます。それぞれ立場の違いはあれ、ベース
として「より良い対人関係を構築するためには…」という想いがあったように思わ
れます。何かを良くしたい、学びたいと考える意志(ニーズ、ウィル)と提供され
る内容(コンテンツ)の掛け算で、研修の効果や価値が決まってくると再認識でき
たような気がします。

 話は変わりますが、最近私の周りではMBA病?という言葉が流行っています。
MBA病とは、MBAを取得した(またはしようとしている)が、充分に活かして
いないように見える人のことを言っています。
 一生懸命学習してMBAを取得することは良いことだと思いますが、目的と手段
が混同してしまい、MBAを取得することが目的になり、取得はしたもののその後
どうしようか、折角保有した武器の使い方がわからないという人も増えているよう
に思えます。MBAを否定するわけではありませんが、取得することと、取得した
知識・スキルを活かして働くこと、事業をすること、生きていくことは違うと言え
ます。

 MBAに限ったことでありませんが、これからも人材開発に関するコンテンツは
色々なものが開発されると思われます。コンテンツの量、種類が増えれば増えるほ
ど、どんな風に働こうか、事業を進めようか、生きていこうかなど自らのキャリア
を絶えず自問自答する習慣、心構えが大事になってくると思われます。特に20代の
早い時期に就業感について何らかの情報に触れる機会は必要になると思われます。
積極的に学ぼうとする意志と優れたコンテンツの提供、両者が相互に高まっていく
ような仕組み作りが人材開発を担当する部門に要求されるのではないでしょうか?


             (2003/05/26 人材開発メールニュース第237号掲載)
                         WISEPROJECT:吉次 潤


Go to Back Number Index
Go to Top Page